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1995/07/20

オーストリアの現地斡旋員

現地の観光斡旋員の主な業務は空港とホテル間の移動斡旋ですが、その他、ホテルでのインフォメーションデスク、市内の移動アシスト、ナイトツアー、書類やチケットのデリバリ(配達)、パスポート紛失時のお手伝い・・・等々と多岐に渡り、現地観光業界の何でも屋さん的な職業です。そのために様々な呼び方が生まれ、現地係り員、送迎アシスタント、送迎斡旋員、観光斡旋員、インフォメーションデスク、現地添乗員、現地斡旋員等と呼ばれます。

観光斡旋員の正式呼称は、オーストリアの法律では、REISEBETREUER(ライゼベトロイアー)と言います。日本語に訳すと旅行世話業とでも訳すのでしょう。現地の観光斡旋員は、日本の職業なら 添乗員に相当する職業ですが、日本の添乗員のように免許制ではなく、こちらオーストリアでは登録制となっています。

観光ガイド業との違い

現地の観光斡旋員と同じ内容の仕事を現地観光ガイドもするときがあります。しかし、現地斡旋員は決して現地観光ガイドではありません。オーストリアでも、日本の通訳案内士同様に現地観光ガイドは免許制ですから、無免許でガイディングをすれば、それをコントロールする警察システムがあり、罰金(1回につき3500ユーロ2007年現在)も刑法で決められています。観光局ページから:Wir weisen ausdrucklich darauf hin, dass jede Uberschreitung des Berechtigungsumfanges des Reisebetreuers (etwa in Form einer unbefugten Fremdenfuhrung oder dem Betreuen von Reisenden ohne Gewerbeberechtigung) nach den Bestimmungen der GewO als Verwaltungsubertretung strafbar ist und Geldstrafen bis zu Euro 3.500,-- fur jeden einzelnen Fall nach sich ziehen kann.

斡旋員の会社設立

オーストリアの観光斡旋員は自営業です。先ず会社を設立しなければ営業ができません。市役所でオーストリア国民同等許可を申請し、それを取ってからMagistrat/日本での法務局?へ営業登録申請します。そこでの書類審査が通ると、開業希望住所を営業管理局が調べに来ます。部屋の大きさ、間取り、電話設置、事務テーブルの有無を検査し、営業管理局へ出頭して簡単な口頭試問を受け、営業許可が下ります。因みに観光ガイドの場合は、会社設立の前に、州立の養成学校を卒業し、国家試験で免許を取ります。

斡旋業務の開始

会社設立の終了後に営業開始です。直接お客様と業務契約を交わし、仕事をすることも可能ですが、実際には仕事のほとんどを旅行会社から受けることになります。日本でお客様を集客した旅行会社は、現地には自社を持たず、現地会社に手配を依託するのが常です。つまり集客と手配の会社が別会社なのです。これがアウトゴーイングとインカミングです。

現地での仕事の振り分けはこのインカミング旅行会社がおこなってます。ウィーンの場合、ネットトラベル、近鉄(現地法人)、ミキ、クオニ、ガリバー、アウストローパ、クリエイティブ等々の会社がインカミング業務を行ってます。それぞれの会社によって手配システムが微妙に異なり、支払いも違うため自分に最も適した会社と業務契約を結ぶことになります。10年位前までは複数の会社の仕事を受けることが多かったのですが、最近はだいたいオペレーターと斡旋員の関係が固定してきているようです。

斡旋業の業務契約

オーストリアの商法では 「Mündlich Vertrag ist gilt/口頭契約は有効」 ですが、一応Fax等で書面のやりとりをしていた方が後のトラブルを回避できるようです。この契約は、雇用契約/Dienstvertragではなく、業務契約/Werkvertrag となり、また、現地係員は日本の旅行会社との契約ではなく、現地の旅行会社と業務ごとに毎回の再契約となります。日本の法律ではなく現地オーストリアの法律による業務契約です。

この業務契約の法律については、オーストリアの旅行会社が免許制であるため、旅行会社内の手配担当者も含め、旅行会社も承知して(いることになって)ます。業務/Leistung に対する支払い額は、国家ライセンスのガイドと違い、公的機関からの料金の提示はありません。お互いの折衝による料金決定が基本なのですが、実際には需要と供給のバランスにより料金が決まるようです。

斡旋業の業務能力

観光斡旋員は業務についての特別な養成機関がなく、試験もありませんが、お客様とのやりとりに必用な日本語の他に、英語で書かれた旅程を理解する程度の英語力や、公用語のドイツ語力が必要ですし、何よりも観光上必用な一般情報の充分な知識がないと仕事になりません。

斡旋員の養成機関が無いということは、経験の積み重ねにより、自分で仕事を覚えるわけですから、斡旋員個々の能力に大きな差があり、ガイドがお客さんの様子を見ただけで、どの斡旋員が前日にお客様をお迎えしたのかがわかるほどです。