トップページウィーン市内の散策ウィーン旧市街地の徒歩観光カフェーモーツアルトとティロラーホーフ

1998/07/01

旧市街地の観光2/5:オペラ座からシュテファン

ベートーヴェン第九初演の劇場

ケルンテン通り入口からザッハーホテル前を通過し、角を右に曲がるとCカフェー・モーツアルト(独)がある。元々ここには現在の国立歌劇場(旧宮廷歌劇場)がオープンするまで、ベートーヴェンが第九を初演したケルンテン門劇場入口があった。先ほどのケルンテン通り入口にあったケルンテン門は、16世紀半ばにここにオープンした新ケルンテン門に対して旧ケルンテン門と呼ばれていたのである。その様子はフィガロハウスウィーン市立歴史博物館(独)に行けば城壁に囲まれたウィーンの詳細な版画で確認できる。

この新ケルンテン門の前には元々アウグスティン教会の脇にあった豚市場が1675年から移されたが、さらに、城壁にあった7(または8)つの城門のうちの一つであったシュトゥーベン門に移されてゆく。

カフェー・モーツアルト

ティロラーホーフ また、ここには1896年からモーツアルト像があったが、二次大戦で壊され今はここには無い。王宮庭園にある現在のモーツアルト像はカフェーモーツアルト前にあったオリジナルを1953年に再現したものである。カフェー・モーツアルトは、そのモーツアルト像のすぐ後ろにあったために、そう呼ばれたのである。敗戦直後ウィーンで撮影された映画「第三の男」によって有名になったカフェーモーツアルトは、15年くらい前に日本のデパートがきれいに改装し、しばらく使ったものを現地のカフェー・ラントマンが買ったもの。

このあたりはウィーンでも特に空襲の被害が大きかったあたりで、カフェー・モーツアルトの前にあった大きな三角形の建物は、2次大戦の空襲で壊され、今は三角形の広場になっている。その広場にはその建物で命を落した人々の慰霊碑がある。地中に多くの人が埋まるという、ユダヤ人彫刻家のショッキングな彫刻群である。

さて、そこからノイアーマルクト方向に歩こう。三角形の広場を左に見ながら通過すると、広場の終わり左の角にDカフェー・ティロラーホーフ(独)がある。古きよき時代のカフェーを留めることからウィーン文化局から称えられ、その記念盤が入口左の壁に張られている。中に入れば古いながらも昔を留めるウィーンのカフェーを見ることができるだろう。コート掛け、テーブル、椅子、窓、ケーキワゴン、ウェイター、そして何よりも、止まって動かないカフェー客。タバコの煙が店内に漂っているのも、江戸時代終わり頃のメッテルニヒ時代に路上での喫煙が禁止されて以来の伝統である。

1998年7月高崎守弘

3/5へ進む